2019年4月11日木曜日

僕の投資信託を選ぶ基準:買うファンドと避けるファンドを見分ける指標_#319

投資信託の選び方について、知り合いから聞かれたので、僕の基準を紹介します。少額でもできる投資先として、投資信託はおススメです。100円程度から買えたり、ポイントで買えるものもあります。だからこそ、儲かるものを選びたいですよね。一方、これはなぜ買わないのか、といった視点も大事だと思います。具体例を通して、判断の根拠を紹介しようと思います。投資には、利益を出すための投資と、応援としての投資がありますが、今回は利益を出すことに重点を置いた内容です。
結論から言うと、インデックスファンドは手数料が安いものを、ファンドマネージャーがいるアクティブファンドは手数料も入れて、税引き前で8%以上の利益を5年平均で出し続けているかを大事にします。

内容
1. そもそも投資信託とは?
2. 投資信託を買うのにどこをみる?
3. 僕が買っている投資信託。なぜこれを買ったのか
4. 僕は買わない投資信託、その理由
5. まとめ

1. そもそも投資信託とは?
プロにお金を預け、資産運用を任せる投資形態です。個人投資家自身が目利きして金融商品を選ぶスタイルは料理で言うところの1品ずつ注文するアラカルト、投資信託はコース料理に対応します。株式、債券、不動産、、国内外の金融商品は多岐に渡ります。数ある投資先の情報を収集し、その価格に目を配るのは、私自身投資をしていますが、目利きをやり続けるのは正直大変です。また、不動産の場合は初期投資の費用がかかるため、個人で投資するのが金銭的に難しい場合もあるでしょう。このような場合に、顧客の集めたお金で運用する、投資信託を活用するのが有効です。この形態であれば数百億円といった金額のお金を運用することができ、株式投資専用のコンピューターであったり、独自の情報網を用いて、個人ではとても達成しえない規模の資産運用が可能になります。買える場所は、証券会社、銀行 (ゆうちょ銀行・信用金庫・農協等を含む) 、保険会社等があります。所謂、積み立て型の保険で資産が増えるのは、保険会社が運用しているからです。

資産形成とリスク対策として、保険を真剣に考えた件_#210
https://ofuro-wa-shifuku-no-hitotoki.blogspot.com/2018/12/210.html
京科学者のキレイになる実験ほか_ブログ内神庭研究室

2. 投資信託を買うのにどこをみる?
ズバリ、儲かるか、そうでないか。そのファンドは利益を出しているのか否か。手数料はどれくらいなのか。総合的に加味して、良いともったものを選びます。

僕であれば、以下の5つの指標です。
  1. ファンドの種類
    まずはインデックスファンドか、アクティブファンドか。インデックスファンドとは、日経平均やダウ平均等、何かしらの指標に採用されている銘柄をポートフィリオとするファンド。アクティブファンドは、ファンド独自のポートフィリオを作っているファンドです。一般に、ファンドマネージャー(運営者) が目利きをして投資先や配分を選定します。投資先として、日本株、アジア株、バイオ関連企業、不動産等、具体的な投資先はどこか。アクティブファンドの場合は、ある程度なれたら、ポートフィリオを見て、ちゃんとそのファンドが独自の基準で選んでいるか確認すると良いでしょう (実質インデックスファンドであったり、他のファンドのパクリの場合があります。その手の猿真似ファンドはだいたい素人に毛が生えた人がやってるポンコツです)。
  2. 購入・解約手数料 (どこで買うかも含め)
    窓口に支払う手数料です。まず、投資信託ごとに、購入、解約に手数料がかかるもの、無料のものがあります。さらに、買い付ける場所 (証券会社) 等で手数料が変わってきます。一般に窓口のある (営業マン、お客様担当がいる) ものは窓口のないネット証券等より手数料がかかる場合があります。また、良くも悪くも営業の裁量で金融商品が提案されてくる場合がある (投資する側が損をするが販売店が得をする例。投資信託を売ると銀行等は儲かる契約等がある場合もある) ので、営業に丸投げするのはおススメしません。
  3.  信託報酬 (維持費)
    運用先の投資信託に支払う手数料です。プロに運用を任せるので、年間運用額の数%の手数料がかかります。計算上は毎日手数料はひかれてるとの事。
  4. 純資産額は増えているか
    純資産額は、ファンドが運用している金融商品 (株式や債券など) の時価評価額に、その他の収入 (利息や配当金等)を加え、そこから運用費用等を引いた金額です。この金額が長期 (およそ5年単位)でみて、増えているのかどうか。レオス・キャピタルワークス株式会社の創業者の1人で、30年以上株の運用に関わってきた藤野英人さんの著書、「投資バカの思考法、不確実な未来を見通す」によるとロの合格ラインは、年利10% (5年で1.1の5乗、1.61倍) だそうです。手数料も入れて、税引き前で8%以上の利益を5年平均で出し続けているか、を私はみます。相場には波があるので、(リーマンショックのような大きな転換期含む) 短期的に資産の総額が下落することはあるかもしれないけど、長い目で見たら増えている、もしくは増えることを期待させる実績が出せているかどうか。増えるどころか資産を減らしているのなら、その投資信託の運用は大丈夫なのか?と疑います (分配金を出すファンドであれば、その分資産は減ります)。
    参考:投資バカの思考法 不確実な未来を見通す [ 藤野英人 ]
  5. 基準価格は増えているか
    評価基準額は、純資産額を、口数で割った値です。一口あたりの投資信託の価格を表します。この金額が長期 (およそ5年単位)でみて、増えているのかどうか。
    参考:基準価額はどんなときに上がる?投資信託の基準価額を徹底解説

3. 僕が買っている投資信託。なぜこれを買ったのか
うんちくばかり言ってもわかりにくいだろうから、実際に僕が買ってるファンドを具体例に見てる部分を紹介しましょう。僕はポイントで購入できる点、選べる投資信託の数で楽天証券を活用しているので、楽天証券のこれらの投資信託の情報を書きます。
楽天証券を活用した楽天ポイントの現金化と低予算で楽天銀行を手数用無料で使うコスいやり方_#162
https://ofuro-wa-shifuku-no-hitotoki.blogspot.com/2018/10/162.html
京科学者のキレイになる実験ほか_ブログ内神庭研究室
ひふみプラス
・種類:株式アクティブファンド (国内外)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:1.0584% 高め
・純資産:5年間で30倍以上 (15年200億→19年6000億程度)
・基準価格:概ね直線的に上昇傾向
総評:5年間をみると、年利10%を超える資産増が好印象。手数料はやや高めではあるが、年利を考えると回収可能な額と判断。2018~2019年 (赤〇) 時点で価格の下落があるが、資産額が大きく落ちていないので期待が持てると判断。
フィデリティ・アジア株・ファンド
・種類:アジア株 (日本を除く) アクティブファンド
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:1.8684% 高い
・純資産:年々上昇傾向 (04年20億→15年60億→19年90億程度)
・基準価格:概ね直線的に上昇傾向
総評:手数料が高めである点、純資産が年利10%に届くか届かない程度なのは少し心もとないが、リーマンショックを経験してなお、純資産を増やし続けている点が評価ポイント。新興国市場に投資したいのだが、調べる余力がないのと、ギャンブルをしたくないので、新興国株への投資といういみで、こちらを購入。
 eMAXIS Slim バランス (8資産均等型)
・種類:アクティブファンド (国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リートおよび先進国リートへ分散投資)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:0.17172% 格安
・純資産:年々上昇傾向 (17年100億→19年230億程度)
・基準価格:概ね直線的に上昇傾向
総評:格安の手数料が売りのeMAXSISシリーズの、バランス型ファンド。株式に加えて、不動産、債券をバランスよく含むところがポイント。他の投資信託との兼ね合いで、こちらは、不動産、債券を含めたバランス資産として投資。
楽天全米株式・インデックス・ファンド
・種類:インデックスファンド (米国株インデックスファンド)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:0.1696% 格安
・純資産:年々上昇傾向 (18年90億→19年380億程度)
・基準価格:概ね直線的に上昇傾向
総評:安定した投資実績を誇る、バンガード・インベストメンツに投資するファンド。その中でも、米国株のインデックスファンド。年々上昇傾向のあるダウ平均等をみれば、米国株の株価は大きくなる傾向があるので、安定した投資先であろうと投資。資産は概ね上昇傾向にある。2018年ー2019年の間で基準額は減少しているものの、資産額には大きな減少なし。
4. 僕は買わない投資信託、その理由
逆に買わない投資信託として、医療、ヘルスケアで検索してでてきた以下のファンドを紹介します。理由は一言で、資産額が減っていて儲からないと思ったから。私は医療、製薬関連には仕事柄興味がありますが、資産が減ると思えば投資はしません (製薬会社の場合は、新薬開発が成功するか否かに大きく影響されるので、仕方ない一面があります)。ちなみに、医療、製薬分野では、私はジョンソンエンドジョンソンに約40万円程度投資しています。理由は、継続した増配と、実績を含む安定感を考えると、複数に分散投資するより、ジョンソン1社に投資するほうが儲かると思うから。ジョンソンは製薬、ヘルスケア用品、医療機器等、総合的に強いことも理由の一つです (例えば、ブロックバスターと呼ばれる、従来品にはない画期的な薬効を持つ新薬で、他製品と比べ圧倒的な売り上げをあげるような薬をコンスタントに出していたり、コンタクトレンズの売り上げが業界首位であったり等)。このような場合は個別に株式を購入します。

JPモルガングローバル医療関連株式ファンド
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:1.83% 高い
・純資産:減少傾向
・基準価格:減少傾向
総評:当初は分配金を出していたが、2015年ごろから分配なし。純資産は分配をやめる前後までは上昇しているものの、その後減少。投資家としては、これでは不安。加えて信託報酬が割高。

アムンディ・次世代医療テクノロジー・ファンド
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0.864%
・信託報酬:1.7604% 高い
・純資産:増加傾向  (18年51億→19年430億)
・基準価格:ほぼ横ばい
総評:純資産は増加傾向だが、基準価格はほぼ一定。ということは、ファンドが利益を出したのではなく、投資する人の数が増え、その数だけ資産が増えた、と推測できる。もしその推測が正しければ、個人投資家としてここに投資しても資産が増えないことを心配する。手数料が割高 (購入手数、信託報酬ともに割高) なのも敬遠した理由。運用実績が長くないので、もう少し、様子をみてからでいいと思った。私なら、現時点では買わない。
日興ロックフェラー医療戦略ファンド
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0.918%
・信託報酬:2.052% 高い
・純資産:減少傾向
・基準価格:増加傾向
総評:毎年分配金を出すファンド。年一回の分配を実施。純資産は減少傾向だが、評価基準額は上昇傾向。手数料が高いのもマイナス要素。私のような、現在30代前半で、これから長期の運用を考えるような人としては、これは選ばない印象。なぜなら純資産が年々減っているのは長期の運用を考えるには不安だから。一方で、短期で分配金を受け取るぶんにはあり、例えば退職金を年々崩して受け取っていくようなスタイルに向いているといった印象。

メティカル・サイエンス・ファンド
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0.864%
・信託報酬:1.944% 高い
・純資産:減少傾向
・基準価格:増加傾向
総評:日興ロックフェラー医療戦略ファンドと似たような純資産、基準価格のチャート。同じ理由で買わない。

SMT MIRAIndex バイオ・メディカル
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:0.756% 安い
・純資産:ほぼ一定
・基準価格:微増だが分類平均以下
総評:手数料が安いのが魅力。基準額は増加している一方で、純資産はほぼ一定。運用期間が短く、評価を下すには時期尚早な印象。現時点では可もなく不可もなくといった印象。故に様子見。

iFreeActive メディカルデバイス
・種類:アクティブファンド (医療関連)
・購入・解約手数料: 0円
・信託報酬:1.1988%
・純資産:ほぼ一定
・基準価格:ほぼ一定
総評:手数料が若干高め。基準額、純資産ともにほぼ一定。運用期間が短く、評価を下すには時期尚早な印象。現時点では可もなく不可もなくといった印象。故に様子見。

5. まとめ
プロにお任せする投資スタイルの投資信託ですが、損しないために、投資先として選ぶ時点で運用実績に軽く目を通しておくのは大切なことだと私は思います。基準は、ファンドが利益を出せているか否か、手数料分を利益で回収できるか否か。それを参考に、投資するか否かを考えればよいと思います。株式を複数種類買うのはリスク分散としてはありですが、投資信託を持つことそれ自体が分散投資となり、その実績は運用者の力量に依存します。必ずしも全ての投資信託が利益を上げられるわけではなく、たくさん利益を出しているファンドと、そうでないファンドの間に差があるのは事実です。故に僕はたくさんの種類の投資信託をもつこと、例えば30種類くらい買いそろえるとか、は粗悪品を選んでしまうリスクを増やす要因になる悪手だ、と考えます。

僕の投資の知識、投資に対する根本的な姿勢や考え方はこちらで学びました。

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