2020年8月16日日曜日

対人戦は相手の心を動かしてなんぼ_対人は相手目線で何をされると嫌/嬉しいかを常に考える_#659

人を相手にする営みは相手目線が大事だというお話です。ビジネス、スポーツ、恋愛、ゲーム、恐らく全てにおいて、ちゃんと相手を見えているかが最も大切だと思うのです。特にポイントは、相手の心を動かせるか否かがそのまま勝敗に直結するよ、というお話です。

 さて、人を相手にするとき、心を動かせと書きましたが、基本は2点、相手がやられたら嫌なこと (嬉しいこと) をする、自分が有利な戦い方をする、です。兵法の「彼を知り己を知れば百戦殆からず」と2000年近く前から既に言われてることです。今風に言うと、僕のヒーローアカデミアの、「痛いところは突いてくぞ」と「いかに自分の得意を押し付けるか」です。

1. 相手目線、まずは的に玉をあてられるか。

僕のヒーローアカデミアより引用

 まず大切なのは相手目線です。どちらかというと、こっちが優先ですね。 「目の前の相手」が見えてないと、現実の相手には勝てないでしょう。イメージの中で相手がこんなものだと決めつけてタカをくくるのが最大の悪手ですね。見上げても見下ろしても悪手です。現実の相手を的確にとらえなければ、そもそも的にあたりません。

 的に向かって玉を投げるのはいいけど、その球はちゃんと相手に向けて投げられているのか?あさってなところに投げていないか?当たってないとしたら、どれくらいずれがあるか把握できているのか?例えば、的に当てているけど威力が足りない場合なら威力をどう上げるかという話になるし、的が遠すぎで届いていないなら、近づく等の方法が考えられますね。単に当たっていないだけでも、いろんな可能性があるわけです。もしそういう部分が見えていないなら、何をしても勝てないですよね。勝負事の勝敗に加えて、私の経験的に、これができてない人は、元々の能力が同じなら、同じ努力をしても3倍近く差がつくポイントだと思います。

  (努力の場合は、ヘタなやり方がダメなところを直すです。ダメではなくなったとして、的に当てられるのか?論点がずれてます。自分がどこまでできているか把握して、今の自分の状況からどうすれば的に当てる方向に向かうのか、その差を埋めるのが上手な努力です。的が見えてないのに闇雲にやっても堂々巡りして時間を無駄にするだけです。)

 コンセプトの話から、具体例に移りたいと思います。大前提で、決定打を売ってこない相手に人は警戒しません。なので、相手に対して、自分が決定打を持っていることを見せることが通常のセオリーですね。ここではA技と言います。これをされたら負ける、買う、惚れる等の一発です。ゲームで言うところの必殺技の位置づけですね。これがないと厳しい勝負を強いられます。

 次にB技。地味だけど有効打を取れるのがB技。この特徴があれば魅力的だなとか、この方法で邪魔されると困る等。実戦では、主力技としてBを打つのが基本だと思います。A技をあてられない場合は、なんとかB技で刻んでいくことがセオリーとなります。

 三番目はC技。所謂変化技、逆転の一手です。所謂切り札の立ち位置の技になります。イメージとしては、毒を盛るみたいな印象でしょうか。それだけで倒しきるわけではない場合が多いけど、使い方次第で活躍するタイプの技がこれ。多くの場合、初見殺しはCカテゴリです。Aとの違いは、Aはそれ自体で決定打になるのに対して、Cは相手を弱らせるとか、絡め手路線になります。これを使うことによって、相手のペースを変えることが大きな役割でしょうか。C技で倒し切ろうとするとギャンブル路線の戦いになり、後手に回りやすいので、あくまでサポートカード的な位置づけと考えておくと良いと思います。

 最後がDカテゴリ。基本は出さない。この相手には通用しない類の技です。出すと不利になる場合が多いので、Dだと思たったらすぐ引っ込めるのが賢明です。Dしかうてない相手に対して、相手は油断してノーガードになる場合があります。例外的に、刺客を送り込むような状況で、Dしかないと油断させる使い方をすることがあるでしょう。油断させて相手を呼び込み、ガードを解く。通常はガードを解かせた後に、A、またはCを高確率で当てられる状況で使います。かなりリスキーなので、通常は使用を避けるのがセオリーです。逆に自分が受ける (守る) 側だと、相手にDをうたせる、もしくはDをうっていると勘違いさせることによって、心を削るのがセオリーとなります。

 ABCDのどれに何が当てはまるかは相手次第です。これがポイント。同じことをやっても、有効打になる相手、状況が異なります。自分の自身のある技と、相手がやられたら嬉しい/嫌な技は同じではないことを抑える必要があります。つまり、カードゲームの「デッキ」みたく、戦う相手によって持ち技の配置を適宜取捨選択せよということです。

 オーソドックスなやり方としては、「A→B→B....→C→A」ですね。まずは決定打があることを早い段階で相手に見せる方が優位な場合が多いと思います。まず牽制のためにA技を振って一撃で仕留めに行くくらいの流れを見せ、当たればそれで勝利、外したら駆け引きに持っていく二択攻撃とすることをお勧めします。それからBに切り替えます。Aがあることを意識させていると、他の注意が散漫になります。同時に複数を対処するのは難しいので。ここでBを打つと、ガードが軽くなり有効打を取りやすくなります。そしてそのままBで押していきます。そのままトドメをさせるなら押し切ってしまうと良いでしょう。なお、Bを見せることでAの警戒が薄れ、当てれそうだなという局面では、Aを振ってしまうと良いでしょう。

 Bを連打すると、Aは乱発できないなと思ってAの警戒が薄くなり、Bのガードが重くなり有効打が入りにくくなる場合があります。ここで登場するのがC。まあどうせBだし多少もらっても構わないかと油断したところでCを振ります。Cは、一見弱そうに見えて、あたると状況が一変するタイプのカテゴリなので、リスキーでもあります。なので、Bをおとりに使うのがおススメです。特にBと見分けがつきにくい、もしくは一見Dだと思わせて (Dを挟む場合は、まず一度使ってて見せてから) からねじ込む形ですね。油断させて当てる印象でしょうか。

 Cでぐらつかせたら、ここでは相手はBとCに意識が向かいます。特にBをおとりにCを打つと、Bに警戒し始めます。ここまで引っ張ってAで仕留めにいく印象です。実際はBとCに目を向けさせて (ミスディレクション) あくまでAで仕留める印象でしょうか。このパターンはかなりの分野で有効なので、覚えておいて損はないと私は思います (実際よく使います)。

  • (営業): 相手にとって買いたい魅力 (A)→それ以外の魅力や他との優位性 (B)→...→実は意外と刺さる魅力 (C)→相手にとって買いたい魅力 (A)
    ☆そもそもの魅力 (A) が伝わらないと興味なし
  • (恋愛、付き合うまで): 相手にとってパートナーに求める最重要な魅力 (A)→それ以外の魅力アピール (B)→....→ギャップ、意外性 (C)→相手にとってパートナーに求める最重要な魅力 (A)
    ☆そもそもの魅力 (A) が伝わらないと興味なし
  • (いじめ、マウント潰し): プライド否定 (A)→バカ扱い、軽んじる、見下し (返す) (B)→...→自滅(C)→ プライド否定 (A)
    ☆反撃して嫌な気持ち (A) にさせられなければ/ この相手と戦ってもメリットがないと思わせなければ、また攻撃してくる

マウントに対しては、具体例をこちらに示します。一人目はまさにこの使い方の実例ですね。「A→B→...→C→(→B)→A」二人目は、「A→A」だと思います。

他人叩きで悦に浸る正義バカの吊るし方。優しい人が病まぬよう。。。喧嘩で策略とか悪口はこう使うのだ_#600
https://ofuro-wa-shifuku-no-hitotoki.blogspot.com/2020/05/600.html
京科学者のキレイになる実験ほか_ブログ内神庭研究室

追加パターンとしては、相手が明らかに対処できてない場合はA→A→AとAぶっぱしてゴリ押すとかのほうが楽な場合があります。時間をかけてよければ(B/D→)C→逃げる→時間切れ、なんてやり方もありだと思います。できればA、せめてBを当てられないと逆に押されて相手のペースに持ち込まれることが大半ですね。

 やりがちな悪手としては、(主力を隠す) B/D→C→B/D→B/D...、奥の手として用意した武器があるが、地力で相手に劣るため、初見殺し止まりになっている場合は、決定打をうてずジリ貧になり、押し込まれがちですね。C単品だと対処されやすい側面があり、B/Dでは決定打が入らないので、相手にしてみればガンガン押せてしまえます。そうするとC技が脅威になりません。こういう場合は、Cを奥の手にしないことです。Cを決め手に戦おうとすると、ネタ切れになるとどうしても苦しくなります。Aがない場合は、Cで崩しながらBをねじ込んでいく展開になるでしょう。この場合、Cを隠して出し惜しみするより、むしろ何パターンか見せて揺さぶるやり方を私は勧めます。前者はCを決定打に持つパターンで、勝敗はCに賭けるギャンブル型、後者はあくまでCは絡め手の変化技の一つで、Bで勝つ地道な戦略となります。

 まとめると、自分がオフェンスの時の勝ちパターンで多いのがこれ。①オーソドックス:「A→B→...→C→A」 ②圧倒:A→A→A ③逃げ切り:(B/D→)C→逃げる→時間切れ/ A。逆に、守る側の黄金パターンが、相手目線で④ジリ貧:B/D→C→B/D→B/D...、 ⑤圧倒 (裏) D→D→D ⑥玉切れ/体力ぎれ:A/B/C→...→D→D→D。このように、自分有利、相手不利に戦うには、同じ手札でも出す順番や使う状況がかなり大切だと思うのです。もちろん、実力差が顕著の場合は、こちらから攻めても通常D、良くてBかCみたいな状態になる場合があるでしょう。格上であっても、周囲の環境が味方した結果、高確率で勝てる状況もあると思います。要するにケースバイケースで、かなりアドリブの部分が大切だと思います。

2. 自分目線、良い (自分有利) な条件で戦えるか。

 これまでは、相手にあてる側を書きましたが、自分側、すなわち、どう自分の有利に戦うかのパートです。ここでは「良い」というのがポイントです。「良い」というのは具体的にどういう状態で、何をどうすることによって達成するのか具体的にイメージする必要があるでしょう。「良い」形のイメージをつけてから、自分はどんな能力を持っていて、どうやったら強いのかを理解します。そして可能ならば、自分が優位に戦えるフィールドで戦うことです。

 自分の能力を伸ばすうえでは、特にここが大切になります。あくまで、強い能力を先に伸ばすことがおススメです。能力の合計値が同じなら、中途半端な万能型より、一芸に特化しておくほうが活躍の機会が多いです。一つある程度進んでから、二つ目以降をつけていくと良いイメージでしょうか。自分の一芸が相手目線でA技として決定打になりそうな領域が、有利な条件となります。自分のスタイルを見極めるうえでも「先に相手目線を見ておく」ことをお勧めします。

 ここまでできたら、1、2を合わせて使います。自分の有利な場所を選び、自分の攻めがより相手目線で有効 (AやB)/ 相手目線で不利 (D等) になる間合いをキープして立ち回ります。駆け引きというものは、間合いの奪い合いですね。いかに自分が気楽に、相手には苦しく立ち回るかを互いに取り合うことを意味します。いかに自分の基本技 (主にB、この場合はAも) で有効打をとり、相手の基本技で有効をうたせないか、 ということです。そうすると絡め手依存だとやっぱり苦しくなるので、通常はA、Bとして選ばれる公算の高い、自分の長所やそれを生かす戦い方を身につけます。そうすると、努力して鍛えるべき部分は、AとかBに相当する要素です。言い換えれば自分は何をしたら強い (魅力的) かきちんとしることだと思います。

僕のヒーローアカデミアより引用

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