現金、クレジットカード、電子マネーと比較してます。
なお、仮想通貨それ自体を批判するつもりはなく、現状ただの投機だな、と思う1。
仮想通貨って何?
データ上のみで存在するお金、僕が説明するまでもないと思いますが(ググレカス笑)大手仮想通貨取引所のDMM Bitcoinを参照すると、
「特定の国家による価値の保証を持たない通貨」「暗号化されたデジタル通貨」2。
とにかくお金だ、って考えてください。(技術面の説明すると長くなる)
通貨として使う場合、外貨決済(日本でドルを使うとか)に相当します。
ここでは通貨としての仮想通貨を、決済手段、現行通貨にとって代われるか意見します。
価格100の商品を買うなら、現金、カード、電子マネー、仮想通貨どれが得?
表:現金(現地通貨)で100のものを買ったときの客、店側の払うお金 青:得 赤:損
値段100、例えば10万円の商品を決済する場合、仮想通貨で払うのはどうでしょうか?
ライバルは、現金、クレジットカード、電子マネー(いずれも現地通貨)です。
客と店では、同じ価格のものを買う場合でも、決済方法によって払うお金が違います。
- 現金の場合、店側も客側も払うお金は一緒です。
- クレカは客に特典(ポイント他)をつけるかわりに、店から手数料を取るビジネス
- 電子マネーは、クレカ同様客に利便性を提供し、店から手数料をとるビジネス
- 仮想通貨は外貨決済と同じ立ち位置なので、手数料がかかる(通常、客が払う)
現金(現地通貨)以外の方法で支払うと、店側には手数料が生じます
- クレカ:客から手数料請求禁止。店から1~10%。コンビニなど薄利多売の業界は安く、夜のお店などは高い傾向3,4。
- 電子マネー:毎月支払う2~5パーセントの使用手数料と、電子マネー端末費用数万円くらいが目安4,5。あるいは独自電子マネー(事実上のポイントカード)6。
- 外貨決済の場合は手数料とられます。例えば空港などでドルで表記されている免税店、円でも買えますが、円貨換算の場合手数料が上乗せされるのを知っていますか?計算:(本来の価格、ドル表示)×(為替レート)×(手数料;スプレッド分)7。仮想通貨の場合も、外貨決済と同じ形式と考えてよいでしょう。
決済なら現状クレカ>電子マネー>現金>仮想通貨だと僕は考えます。
現金主義なら(クレカ敬遠時)、現金=電子マネー>クレカ>仮想通貨、か。
仮想通貨の場合、仮想通貨を買う(現金と交換する)時、商品購入時の2回手数料取られます(外貨決済と同じ)。だとすると、客側の目線では仮想通貨が現金やクレカより不利です。店側は儲けの意味では現金ですが、クレカや電子マネーの場合はお金を持ち歩くリスク(偽冊、盗難、紛失、数える手間と数え間違い)が大幅に減るため、手数料分のコストを払う価値がでてきます。更に、クレカは客の支払い能力(借りたお金をきちんと払ってきた)の指標になり得ます。クレカや電子マネーは、いったんこれらの業者(大手)が支払いを代行するため、余程の大富豪でもなければ店からの信用度はクレカや電子マネーのほうが上です(踏み倒されるリスクが少ない)。
更に、客側に仮想通貨決済で儲けが出たとき、税金がかかります(要確定申告)。
店側も、仮想通貨分の収支をつけるとき、為替計算しなければなりません。
確定申告をしたことがある方はおわかりでしょうが、
違う通貨を含めた損益計算は手間です。それを客の数、、、僕なら、やりたくない。
客目線での仮想通貨とクレカの比較。クレカでは客には手数料がかからない(外貨決済したらかかる)ので、一括なら現地通貨と一緒です。従って、客目線だとクレカの年会費と仮想通貨のスプレッドの競争になりますが、お金の問題なら年会費無料のクレカ使えばいいし、年会費が必要なものは相応のサービスがある。一方仮想通貨にはそういったサービスが現状ない。(例えば、ショッピング保険とか)この条件ではクレカのが強いですよ。
一点、もし仮想通貨を分割で購入するためにクレカ等を使ってるなら、極めて危険です。それではサブプライムローン8と一緒、そんなことやったら確実に大暴落しますよ
国が発行する通は強い。通貨は国の信頼の指標であり威信。仮想通貨のように、統一されていない通貨は取引上面倒。
仮想通貨の弱いところは、国等が発行(保障)する通貨じゃないところだと思います。インフラとして考える場合、そこが一番大事だと思います。
どんな国であれ、国に住むということは何らかの税金等を払うことを意味します。
(通貨、それも仮想通貨のようなものが使える国であれば)
税金は現地通貨で払うから、店は現地通貨で売り、住民は現地通貨で納税します。
もしとある国の中で、仮想通貨で納税しようとすると、
一旦仮想通貨で得た通貨を現地通貨に換算し、納税することになりますが
その際に手数料がかかります。お金と時間を払わねばなりません。
通貨と言うのは、その国の信頼の指標であり、国家の威信をかけて守られています。
例えば、今の世界最強の通貨はアメリカのドルです。
その米ドル、日本で、中国で、ロシアで、イギリスで、EU諸国で、インドで使える?
ドルを使うカナダやオーストラリアも米ドルじゃなくて、独自のドルを使う。
つまり、国と名の付くものは、多くの場合自国内の通貨を自前で持っています。
ドル、円、ユーロ経済圏とか言う言葉があるけど、大国の通貨は他の国にも通用する。
そこに国家の威信があり面子があるのです。国としては安直に手放さないでしょう。
これに対して仮想通貨はどうか。ビットコインだとか、有名どころを中心に統一されていれば、国の通貨と競争できたかもしれません。仮想通貨を支える基盤はブロックチェーン9技術、通貨の電子上のナンバリングにあります。一方、ブロックチェーンの分裂10によって通貨が分裂し、小さな通貨が登場していくことが、仮想通貨の通貨としての最大の弱点と僕は思います。例えば、同じ日本でも、円がなくて、各都道府県ごとに通貨が違うと相当面倒だと思いませんか?特に日本と取引をしたい外国目線だと、円という通貨一つに統一されているほうが、都道府県ごとに別々の通貨を使うより、圧倒的にやりやすいです。決済にマイナーな通貨を取りそろえるのは、ビジネスの上では双方にとって手間です。仮想通貨でも同じです。国の数が200程度に対して、仮想通貨の数は2000を超えます。明らかに多すぎる。そのうち、決済に全部取りそろえろというのは手間だと思いませんか?為替手数料、マイナーなもののほうが一般的に高いですよ、需要と供給の関係から(ほしい人が少ないなら手数料があがる傾向にある)。故に、現行のマイナーな仮想通貨がどんどん生み出されている現状は、ただの投機ではないか、と僕は考えます。
過去記事:仮想通貨バブルとNEM流失をHUNTER×HUNTERの「爆弾魔」で説明しよう_#39
仮想通貨が決済手段として広く流通するためには
戦争や内紛で国家が機能しなくなった場合、店側と客側双方が仮想通貨で支払うメリットが生じると思います。あるいは自前で通貨を作るのが負担になるような小さな国の場合、仮想通貨で賄うメリットがあると思います。いずれも、国家の信用が、仮想通貨の信用より低くなった場合の特別例です。一方日本やアメリカや中国等、経済と社会システムを持っている国の場合、「税金の徴収」と「自国のメンツ」のために自国内では自国の通貨決済を譲らないと思います。大きな国は自国の通貨を残す方がメリットがあるので、仮想通貨に置き換えることはしない(仮想通貨型決済システムが普及しにくい)と僕は思いますよ。従って仮想通貨が普及するとしたら、大国や世界規模の団体が主導して規格を統一した場合、例えば
- アメリカが硬貨、紙幣のドルを廃止し、ブロックチェーンを利用使ったドルに置き換える場合
- 国連が世界通貨として、ブロックチェーンを用いた通貨(仮想UNとでもつけてみる)を新たに導入する場合
のような場合に限るのではないかと思います。現状では数が多すぎる。それでは通貨としては価値が見いだせず、ただの投機に見える、というのが僕の意見です。(小規模団体であれば、ポイントや専用の電子マネー持つほうが安上がりです)
別件で、Twitter活用のために、Twitter Card(サムネ)を以下を参考に設定しました。
Blogger ブログを Twitter Cards に対応させる方法、クリボウのBlogger Tips
引用等
- 仮想通貨バブルとNEM流失をHUNTER×HUNTERの「爆弾魔」で説明しよう_#39
- 仮想通貨の取引についていて知る、DMM Bitcoin
- 実は知らない?店側が支払うクレジットカードの手数料、 ナビナビクレジットカード
- 決済代行会社と手数料の関係は?クレジットカード・電子マネー決済導入時の基礎知識、ピピッとチョイス編集部
- 電子マネー導入にかかるコストと導入効果、法人カードナビ:個人事業主・中小企業社長に必要な法人カード
- スーパーで広がる独自電子マネー。使われる理由と店側のメリット、Orange Operation
- 免税店でのクレジットカード支払いは日本円?ドル?どっちが得なの?、Tanweb.net
- サブプライムローン問題!わかりやすく解説します、日本と愉快な仲間たち
- 「ブロックチェーン」とは?今さら聞けない基礎知識を解説、Webマーケティングメディア ferret
- ビットコインの分裂とは~実体のない仮想通貨が分裂する理由とは~、MOBLOCK
- Blogger ブログを Twitter Cards に対応させる方法、クリボウのBlogger Tips
過去のブログ記事をまとめたホームページはこちら!
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