最近私が満員電車に乗ったとき、たまたまぶつかってきた自分より年上のオッサンに膝蹴りされ、それをあしらったことがありました。この例は「年長者が舐められる例」としてピッタリだと思ってブログで紹介します。私は特に人と関わる時、人にランク付けしたり序列つけたりしないで関わることが多いですが、それでもこの例ででてくるおっさんのようなことをされた場合は呆れます 。
HUNTER X HUNTER No.264より
満員電車でぶつかったら膝入れてきたオッサンが、まさに大人が舐められる典型だと思った
先日、満員電車に乗っていて、私は立っている時、電車が揺れて(明かに私より年上に見える) 白髪の細めのおっさんにぶつかったんですね。そのおっさんは座っていて、うとうとしてる感じで、私がぶつかるとあからさまに舌打ちされました。こういう態度とってくる奴にこの段階で謝るなどの下手にでる行動とるのは悪手 (イジメられる側がやる傾向がある行動) だと思うので、特に反応せず、そいつと目を合わせてしっかり見るようにしてました。そのうち電車が揺れて二度目にぶつかると、また舌打ちしてきて、また揺れて三回目にぶつかったとき、舌打ちから膝蹴りしてきたんですね。これは下手にでたらいかんなと思って、「なにお前?」っておっさんにいいながら、しっかり目を合わせて顔をガン見しながら、おっさん方向に一歩前進してオッサンを真正面に向かう位置にポジション取りします。これで勝負あり、というか格付け完了。以降おっさんは私と目を合わせなくなったし、体制を崩してその後おっさんの足を (ワザとではありませんが) 踏んづけることもありましたが、おっさんは舌打ちしたりせず、おっさんが足を退けました。この一連のやり取り、年長者が年少者に舐められる行動の典型だなと思思いました。些細なことで、さほど意識しないことも多いかもしれないけど、このおっさんの状態を客観的に言語化すると、「舐められてしまった」ことになります。
このおっさんに対して相対的に若い私が思ったことを言語化
ここで説明のために、相対的に若い私が、相対的に年上であるこのおっさんに対して思っていたことをあえて言語化してみます。
- 舌打ちの段階で「何コイツ?」
まず、満員電車で他の人にぶつかるのは、特に珍しいことではないです。電車が揺れれば、距離が密集していれば近くの人にあたることもあるでしょう。それくらいのことで舌打ちする等、不機嫌な態度をしてくる段階で、「コイツ頭がおかしい」「自分勝手すぎる?」「所謂DQN」という印象受けました。威圧したりとかゴネたりとかで、自分の思うようにコントロールするとか、そういう臭いを感じました。そこで、「私はお前の思う通りにはならないよ」って態度とって、これ以上つけあがらせないようにしようと考えて、舌打ちしてきた後しっかり目を合わせにいきました。 - 膝蹴りをした段階で、生き物として下に見た
まず膝蹴りしてきた時点で、「何コイツ?」って呆れます。更に、見た目が10歳以上年上で、自分より体格に劣るオッサン (爺さんという方が近いか) が暴力をふるってきた。仮に暴れたところで、たぶんこのおっさんに私は倒されないと思うので、「何がしたいの?」と思いました。この状況、私側からは負け筋が見えないので「全く怖くない」です。これで明確に舐めました。特に意識してないけど、あえて言語化すると「バカかコイツ」と思って呆れました。「いったいお前は何をやりたいんだ?暴力で有利がとれるとでも思うのか?バカか?」と思いました。 - これまでの言動を総括して、人間として下に見た
ここまでこのおっさんがやってきたことは、肩がぶつかったチンピラが喧嘩腰で凄んでいるような印象です。これを若い時期にやるならそれほどおかしなことではないと思うのですが、過去にどうだったかは別として、ある程度年齢を重ねると、丸くなるというか、見ず知らずの他人を公共の場で威圧するみたいな行動ってやらなくなるとおもうんですよね。私より明らかに長く生きて人生経験を重ねているであろうおっさんが、中高生の不良やチンピラ紛いのことをしている姿を見せられているので幻滅しますね。「いつまでこんなことをしてるの?」「精神的に成長していないの?」って思います。嫌な表現すると、「無能感」をこのおっさんから感じます。
これらの印象から持つ印象は「何コイツ、痛すぎる」です。イジメられ体質というか、真面目で気弱な人の場合は、こうして凄まれるとごめんなさいと言ってしまう傾向があり、凄むことで押し通せる場合もありますが、私のような (いじられることはあるが) イジメられにくい体質の人にやったら逆効果で、しかも公共の場でやってしまったので、このおっさんはある意味恥を晒された状態になったと思います。もしこのおっさんが舐められている状況が気に入らなくて、凄むとか、怖がられるとか、そういう方法でアプローチすればするほど (こちら側に負け筋がないので何をするでもなく自然と) 恥をかかされて (私以外の人からも) 舐められます。嫌な表現をすると、ライオンが飛んでくる小蠅をそもそも相手にしない的な状態でしょうか。
私は年下に指導するとき、威圧系の指導をしないようにめちゃくちゃ気を付けている
このおっさんから学べることはですね、「自分が年上や目上の立場の時、年下や目下にこのおっさんみたいなことをやると、舐められる」ってことですね。こういうことは元々感覚的に思っていました。部下、後輩、学生指導といった、年下を相手にする時、威圧系の指導をしないようにめちゃくちゃ気をつけてます。例えば以下のような行動をしないようにしています。
- 威圧
怒るとか怒鳴るとか、「私は怖いぞ」と思わせることを意図した行動全般をやらないし、そう見える言動を避けます。大人だと体力勝負したら一般に若い方が有利です。凄んだところで怖いと思わないでしょう。 - チンピラ風の立ち振る舞い
自分が恐れられているとか、恐れさせようとする行動全般をやらないし、そう捉えられそうな行動を避けます。その手の行動をしたとして、(何か弱みでも握っているとかでないと) 目下だからといって、相手がこちらの顔色をうかがいびくびくしなけらばならない理由がないと思います。年上や肩書が上なだけで、それをダシに「おれのほうがお前より偉い」といってしまうと「こいつは人の事をみていない、人のことを見れない」と思われてしまい、かえって距離を取られると思います。
逆になめられたくなければ、何をしたらいいかというとですね、「大人は背中で語れ」と思います。例えばやって見せるとか、一生懸命仕事とか頑張る姿勢を見せるとか。凄いと思われたいなら、凄いと思われるだけの何かをする必要があると思うし、尊敬されたければ尊敬に値する何かをする必要があります。長い努力を続けた先にある大変な道です。それをやらないで「言葉や暴力で威圧」している状態は、中身がないと自分で言っているようなものだと思います。一社会人として、「喧嘩の強さ」「やんちゃしてます」みたいな指標は、人として尊重されるかどうかには無関係なことがほとんどで、ある程度の年を重ねてからその人の価値を決める指標にならないと思います (格闘技をやっているとか、エンターテイナーだとか、特殊な例の場合は、この限りではないと思いますが)。そういう行動をやればやるだけ舐められると思います。今回話題にしたおっさんに対してチンピラっぽく返すなら「楽な方に逃げてんじゃねぇカス」になると思います。
宇宙兄弟 第190話より






